2016年8月12日金曜日

どうぞ泡洗浄してください!


全天候型の弊社IoT デバイスは、いままで不可能であった泡洗浄に対応する。HACCP で著名な加藤先生は言う:

ある総菜工場でコンベアオーブンがかなり汚れていたので、泡洗浄をしたらいいと提案したが、しばらくしてから「納入業者から、洗わないで欲しい」と言われたと連絡が来た。古い型では洗浄を考えていないものもあり、まだ使用していることもあるのだが、この機械はそれほど古いものではなく、念のため確かめたらたった3年前のものだ。製造現場としては泡洗浄の効果は聞いていて、是非取り入れたいということなので、今度は製造メーカーに聞いてもらったところ、胸を張って「この機械は洗えません」と、まるで自慢しているようだ。家庭の台所でも、グリルやガス台はちょいちょい洗うのに、大量に食品を調理する機械を「洗うな」とはどういう感覚なのだろうか。人は風呂に入って石鹸を使うが、同じことだろう。
私たちは、「どうぞ洗ってください」と胸を張って言える。

Acala をよろしく!

泡洗浄の動画

2016年8月10日水曜日

ゲージ





















弊社サービスで一番気合いが入っているのは、温湿度ゲージだ。


















航海機器で著名なRaymarine社の新製品はデジタルだけど、アナログ表現を大事にしている。

Raymarine サイトへ
真似された気分 ;-)



2016年8月9日火曜日

WebBox のレガシー

1995年にWebBox を開発してから、ラスベガスのCES に展示したり、製品を抱えてアメリカツアーをしたり、サンドヒルロードのベンチャーキャピタルを訪ねたり、いろいろあったが、そのころの昔話を一つ。

いまも元気でおられるが、Sonny Burkett さんという親友がいる。彼がこのWebBox のアメリカキャンペーンを引っ張ってくれた。



Sonny Burkett さん

ことの始めは、1990年ごろ、業務で必要な、あまりに高いIBM のハードディスクや、Kingston Technology のDRAM メモリー (この頃はSIMM) をアメリカから直輸入していたことから始まる。Kingston Technologies のディーラーリストを見て、電話をかけ始めたら、彼の会社にあたり、関係が始まった。彼は今は亡きAST Research 時代から、Kingston の創立者 John Tu と David Sunの親しい友人でKingston Technology のディーラーをしていたのだ。 (Kingston は孫さんが手がけた最初の大規模M&A対象として知られている。)

Sonny に相談をして、WebBox のアメリカツアーが始まった。

訪問先の一つに、Sonny さんの友人がCEO であった LANTORNIX があった。WebBox のサンプルを提供した。 WebBox が、XPort デバイスサーバ のプロトタイプになったのは紛れもない事実だろう。



一目瞭然

的確なビジュアル表現は効率がよい。生理学的には、嗅覚が一番インパクトが高いようだが、伝わる情報量としては、ビジュアルだ。

ゲージスクリーン
数字の羅列より、上記のゲージスクリーンの方がどれだけ多くの情報を瞬時に伝えられるか? IoTはユーザー側から考えるべきであり、いかに人間が情報を有効活用できるかがゴールだ。


WebBoxの反省

ちまたでは、IoTという言葉は流行っているが、私たちは20年ほどまえからそのIoTを実践してきた。

WebBox という製品を「Thin Server」 という概念で作った。  シリアルインターフェース等を通じて「どんなもの」でもインターネットに繋げられるという魔法のBOX。 CPU は忘れもしない68EN360. その頃、CiscoやAscend のルータが使っていたイーサーネットコントローラー付のチップだ。時代に先駆けて、フラッシュメモリファイルシステムを採用 Tcl を使ったCGI ソリューションを提供した。

ご参考リンク
PCMagazine
Wired

いまになるとネアンデルタール人をみているようだが、アメリア国内セールスツアーでは、いろいろな出会いがあり、今のIoTにむけての種まきをした自負がある。 これについては詳しくまた書きます。

本題に戻ると、そのWebBoxはビジネス的に失敗であった。 なぜ? それはソリューション、つまり人に対してどのように有効かという最も大事な最終ステップはVAR (付加価値再販業者)の責任と考えてしまったこと。ハードウエアに酔いしれていたのだ。

20年後の今、私たちはIoTに再チャレンジしているが、物ではなく、サービスにフォーカスしている。弊社の製品はサービスだ。








2016年8月8日月曜日

全天候型

防水仕様のケースを作るのは大変だ。長期テストをしていくと意外な盲点が発見される。例えば、屋外における、風、急激な温度変化、紫外線 などなど。

いろいろな工夫は企業秘密だが、マイナス40度の冷凍庫から、60度を超える真夏の野外まで。 いちばんキツイ条件は、真夏の急な雨。40度以上の温度変化が急に起こる。特別バージョンのセンサーノードは内部に温度、湿度、気圧計を入れて計測している。

2016年8月7日日曜日

オフラインロガー

バーチャロガーでは、痒いところが残る。より100%に近いデータ保全を実現するための機能が「オフラインロガー」だ。 まあ、別のい言い方をすると、フラッシュメモリーを持ったロガーハードウエアを追加した高機能センサーノードである。

最初は、別途センサーを持ったロガーハードを作り一緒に稼働させればよいと思った。しかしそれでは、センサーノードとロガーの両方を校正するコストが二倍になる。

同じセンサーを共有したい。

一般的なロガーのデータ取り込みは「うざい」。USB転送のためにPC を用意したり、データファイルをコピー、移動したり。 どうしたらユーザー体験を向上できるか考えた。考えた。

詳細は下記をごらんください。

バーチャルロガー

なんだそれ? バーチャファイターの兄弟か? ちゃうちゃう。弊社の特許技術で、センサーノードにおいて、ロガーのハードウエアなしに、仮想化ロガーを実現すること。 

まず、最初にIoTを使用した計測システムでは、データは逐次クラウドサーバに送信される。もちろん、通信障害は一定の確率で起こるので、システムはデータの再送を行わなければならない。さて、どうやって再送するのが論理的かつ実用的なんだろう?

ぱっと思いつくのが、センサー側にバッファーを持ち、通信障害時に再送をする仕組み。シンプルでスマートなソリューションを好む弊社は、そんな実装はしなかった。たくさんの条件分岐が発生して、システムの状態が予測できないシステムはかっこよくない。

そこで、発案されたのが、バーチャロガー( 別名タイムシフト送信)だ。下記に説明を貼り付けるが、一言で言うと、「計測データを複数の時間差をもたせて自動再送する」システムである。プログラムには条件分岐はなく、シンプル。システム状態はいつも一定だ。

2016年8月6日土曜日

メッシュ

弊社システムはメッシュネットワークを採用しています。スター型トポロジーではなく、網目のようなメッシュ接続をすることで、信頼性が高く、自己復旧性が高い接続が実現。

メッシュネットワークはよいところばかりではなく、複雑な動作をするので、普通は
電池が持ちません。 そこで、
  • 精密時刻同期
  • 大容量リチウム一次電池
の採用で電池寿命5年*を達成しました。


上記は、タイムドメインにおける消費電流を示しています。普段は消費電流ほとんど0。精密時刻同期を通じて、各センサーノードが一斉にON になり、計測や通信を行うことで、大幅な消費電流軽減が実現しています。




平均すると 50μAの消費電流。 2,200mAh の大容量リチウム一次電池を採用したことで、
2,200mAh / 50μA = 44,000時間、つまり約5年の電池寿命です。

*常温にて

こだわり

タイムマシーンのセンサーノードは特殊プラスチック製。 超高分子量ポリエチレン (UHMWPE) という合成樹脂です。

  • 吸水率が非常に低く
  • 対薬品性に優れ
  • 衝撃に強く割れない
普通は人工関節や、船舶部品、食品工場用機械部品などにつかわれています。

加工が難しいのが玉に瑕。高コストですが、CNC加工で切削して作っています。

完全防水、食品工場の泡洗浄にも耐える業界唯一のセンサーケースです。


総檜ケース

VIP 用に総檜(ヒノキ)のセンサーノードを作った。多分世界唯一の仕様。CNC切削で檜を削り、外側をレーザー加工している。やればできるの例。

NFC機能

最新版のセンサーノードには、NFCが実装されている。なぜセンサーにNFC?と思われるかもしれないが、


  • 電源ON/OFF
  • 設定
  • 動作モード変更
  • ローカル状態表示

などに使われる。とても便利な機能。特許第5937726として特許が成立している。

下の画面は、Android携帯のApp でセンサーノードを構成しているスクリーンキャプチャだ。クラウド接続をすることで、センサーノードの一元管理が可能になり、設定作業の信頼性が上がると同時に、IP68相当で密閉されているセンサーノードの電源ON/OFFがケーシングを開封せずに可能となった。


うごかす

駆動(Actuation) もIoT の大事な要素だ。弊社が提唱するSVAAA の最後のA。

計測、見える化、評価、の後に、警報や駆動が来る。 もちろん駆動の後にはフィードバックループを構成する計測が繰り返されるであろう。




無電圧接点ノードは、省電力を追求し電池駆動が可能である。


モジュール

センサーノードはモジュール化されており 単機能なモジュールが組み合わさることでシステムが実現している    多機能なセンサーノード(例えば多点測定)より一見始末が悪そうだが 実際に運用していくと良さがわかる   

個々のセンサーノードは、単純な物(Things) 。まさに、IoT (Internet of Things)だ。 

弊社のセンサーノードのいくつかを紹介しておこう。




デザイン

可視化 (Visualization) を考えるとき、デザインは欠かせない。デザインは見てくれ自己主張ではなく、的確なビジュアルコミュニケーションの基本だと思う。

私の尊敬するドイツ人デザイナー、Dieter Ramms。 ブラウン社のプロダクトデザイナーとして知られる。Pinterest は、彼の50年前のデザインを網羅。現代のApple 社のデザインが彼の影響を受けていることがよくわかる。

良いデザインを語るとき、彼は

* Good design is innovative.
* Good design makes a product useful.
* Good design is aesthetic.
* Good design helps us to understand a product.
* Good design is unobtrusive.
* Good design is honest.
* Good design is durable.
* Good design is consequent to the last detail.
* Good design is concerned with the environment.
* Good design is as little design as possible.

・良いデザインは革新的である
良いデザインは製品を実用的にする
良いデザインは美的である
良いデザインは製品を理解しやすくしてくれる
良いデザインは出しゃばらない
良いデザインは誠実である
良いデザインは恒久的である
良いデザインは細部にいたるまで必然性がある
良いデザインは環境にやさしい
良いデザインは最低限のものである